地域で地域の子どもを育てよう!

仏向小学校地域学校協働本部は、2022年より横浜市立仏向小学校で活動しています。

活動を開始するとき、真っ先に考えたのが『たかの子祭り』のことでした。

『たかの子祭り』

コロナ前の『たかの子祭り』は土曜日の午前中に体育館で開催されていた学校行事でした。子どもたちが500円を持参して、50円のゲームコーナーや飲食コーナーで、自分で考えてお金を使う経験をすることを目的としていました。

PTAが主催で、各学年の保護者が、「50円のゲームコーナー」と「50円の飲食コーナー」を一店舗ずつ出店し、地域の方も数店舗、出店してくださっていました。準備はたいへんでしたが、子どもたちがとても楽しみにしているイベントでした。

『たかの子祭り』を復活させたい。

そんな『たかの子祭り』は、コロナ禍で中止が続き、PTA主催のノウハウを知っている人も少なくなり、学校行事としての継続が難しくなっていました。私たちはそんな状況が残念でなりませんでした。

お祭り開催のノウハウを知っている人は少なくなっていましたが、すでに橘中学校地域学校協働本部(NPO法人 居場所 そら)で活動していた私たちの半数近くは、仏向小学校のPTA本部で『たかの子祭り』を主催した経験がありました。

総合的な学習の成果を発表する場へ

『たかの子祭り』を経験したことがない保護者、先生方も多い中ではありましたが、協働本部の活動開始に向けて、学校との初回の打ち合わせで「たかの子祭りを復活させたい」と話をすると、「学校として協力できることをしていく」とすぐに賛同をいただきました。

その後、子どもたちの総合的な学習の成果を発表する場として提案され、学校が協力して開催するお祭りにと決まりました。

『たかの子祭り』から『地域たかの子祭り』へ

前のようにPTA主催ではなくなったので、PTAは自由意志でボランティアに参加していただくお祭りを目指しました。協力者を探すため、たかの子祭り経験者に声をかけると、二つ返事で「やろうよ!子どもたち喜ぶよ!」と言っていただき、ボランティアの輪が広がりはじめました。

今までの『たかの子祭り』には無かった、地域のお祭りにしよう!『たかの子祭り』ではなく『地域たかの子祭り』にしよう!という案が出ました。

和田町商店街・横浜国大の学生の協力

和田町商店街協同組合の会長(「異食堂すみれ」店主)を学校からご紹介していただきました。すみれさんは「前に仏向小の子どもたちが書いてくれた手紙をもらって、嬉しかったから飾ってあるんだ」と話してくれて、「自分ができることはやってみるから」と何度も打ち合わせをしてくださいました。

その結果、和田町商店街のたくさんのお店に出品のご協力をいただき、また、横浜国大で地域振興活動をしている学生さんにもつながり、地域と協力して開催できることになりました。

第一回目の『地域たかの子祭り』が終わってみると

地域の輪が広がりに広がり、『第1回地域たかの子祭り』は、以前のたかの子祭りの倍以上の規模のお祭りとなりました。

・地域のスポーツクラブがゲームブースを出店

・学校のキッズクラブがワークショップを出店

・自治会の方々は朝早くからテントや机の運搬・設営

・地域の活動団体がワークショップやお店を出店

規模は大きくなっても、以前の『たかの子祭り』の精神は受け継がれ、子どもたちが小銭を握りしめて楽しめる、50円のゲームブース、子どもたちが買いやすい値段設定の食品の販売にたくさんの団体の協力がありました。また、100人以上のボランティアにご協力していただきました。お手伝いに応募してくれた5・6年生もとても頑張ってくれました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

ご参加いただいた皆様から、「何より子どもたちの笑顔が最高だった」との声を多くいただきました。

子どもたちが大きくなったときに、「仏向小でのお祭り楽しかったな」と思い出してもらえるよう、『地域たかの子祭り』を今後も続けていけたらと思います。

・地域や地域の商店街のことを知ること
・お祭りで思い出を作ること

・様々な大人がいることを知ること

・様々な生き方があることを知ること

・たくさんの人に関わってもらって育つこと

どれもきっと子どもたちの力になると思っています。

子どもたちがたくさんの思い出を作って大人になり、楽しかった思い出をたどって遊びに来てくれるような、そんな地域をつくっていきたいと思います。